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二人会で寝床 [落語]

 今日(正確には昨日)は、国立演芸場(隼町)で入船亭扇遊さんと志ん輔さんの二人会でした。
演目は、扇遊さんが「青菜」と「牡丹燈籠」。志ん輔さんは「寝床」と「紙入れ」でした。
 私は、この「寝床」という噺には思い入れがあります。
  義太夫好きの旦那さんが長屋や店の者にどうしても下手な義太夫を聞かせようとする。あまりのひどさにどうにかそれから逃れようとする人々、といったところでしょう。
 「寝床」と言えば八代目桂文楽さんのが有名ですが、私は、中学生のときにたまたま図書館で借りたカセットテープで聞いたのが、先代の金馬さん(骸骨顔で有名)の「寝床」が印象的だったのです。金馬さんの調子のよさとわかりやすさでいっぺんにこのファンになってしまいました。金馬さんといえば三平さんの奥さんの海老名香葉子さんの話によく出てくる噺家さん。空襲でほとんどに家族を亡くしてしまった香葉子さんを引き取ったのがこの金馬さんでした。釣り好きの金馬さんは香葉子さんのお父さんが作る釣竿の愛用者だったのです。
 
 志ん輔さんの「寝床」は、文楽さんのとも金馬さんのも違いました。義太夫が得意な志ん輔さんがもっと義太夫を語るところをやるのかとおもったら、あっさり滑稽話の方に持って行ってしまったはさすがだと思いました。時事ネタも盛り込んだ楽しい高座になりました。
 
 

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志ん輔三夜の初日 [落語]

 今年もあるのです、志ん輔師匠の三夜連続独演会。ただ、私は諸事情により昨夜の初日のみの参加となりました。
演目は、「掛け取り」と「お直し」。「掛け取り」は圓生師匠の得意演目でした。大晦日に掛け取りに来る人たちをその人たちが好きなもので相手にし、追い返してしまうというもの。狂歌、義太夫、芝居、新内、三河万歳と続くのですが、それがどれも相手を唸らせるぐらいにできないとだめ、というある種の芸が必要な演目なのです。難易度高いのよ〜。圓生師匠は、もともとが義太夫語りの方だっただけに楽々とこなしていたのを1度だけ高座で聞いたことがあります。志ん輔師匠も得意演目になりつつある感があります。
 「お直し」は吉原を舞台にしたかなり悲惨な噺だけど、それをどのぐらいねちねちしないで聞かせるかが腕の見せ所。今回もいろいろな工夫をしていました。きっと試行錯誤は続くのであろうという演目の一つです。
 志ん朝師匠が亡くなって10年。ちょっと、その呪縛から抜け出せそうな気がしているそうです。来年からは新たに圓朝の「真景累ケ淵」を4年掛かりぐらいで全編に挑むとのこと。付き合ってみようという気持ちになりました。楽しみです。

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新しい噺を聞く [落語]

 今日(正しくは昨夜)は、志ん輔師匠と扇遊師匠の二人会でした。もう、30年以上続いている会(お二人が二つ目のときに勉強会として始めた)です。いつも1本は新しい噺をかけようということになっているそうで、今日も、それぞれめったにかからない噺をしてくれました。
 1本は志ん輔師匠が「反魂香」。扇遊師匠が「宗論」というもの。どちらも私は初めて聞いた噺でした。まあ、地味な噺なので、そうそう高座にかからないのはちょっとわかった気もします。
 他に扇遊師匠は「粗忽の使者」。志ん輔師匠が「お見立て」と得意の演目。「粗忽の使者」なんかほんとうに久し振りに聞きましたが、落語の神髄かもしれないバカバカしさがあって、こういうのは好きです。思いっきり笑いました。
 で、終演後はまた落語友の方々とイタリア料理に行って、赤ワインを楽しくいただきました。それにしても皆さんお元気です。最後にまた蒸留酒のグラッパを飲んでいるんですから。私もこうして楽しい集いに呼んでいただいて、活力をもらっています。

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神楽坂で落語会 [落語]

 久々に神楽坂に行きましたが、なんだかチープな店が増えました。人気スポットになりつつらしいですが、チェーン店で一律化してもらいたくないです。

 で、肝心の落語会。行くまで演目が思い出せないという始末でしたが、「時そば」と「大工調べ」だったのです。

「時そば」という軽い噺を志ん輔師匠クラスが噺てくれると本当に面白いです。独特の入れ言もあって。「大工調べ」なんていう大ネタよりも面白かったりします。

 今日の会は、お座敷で落語を聞いて、その後は宴会という趣向なので、もちろん師匠を交えての宴会になりました。その師匠の肝入りで震災復興のためのハガキというのを紙切りの正楽師匠と作ったそうです。私も二組買いましたので、私からの手紙は当分はこれを使わせていただきます。


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本当に今年最後の忘年会 [落語]

 これから落語会&忘年会です。場所は、神楽坂・シアターいわと。ここも来年から改装することになったので、いわと寄席もこれ限り。

 演目は、「掛取り万歳」。園生師匠の十八番でしたが、義太夫、清元などいろいろな芸を持っていないとできないものです。志ん輔師匠がどんな風に演じてくれるか楽しみです。


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落語会3連発 [落語]

 初日の昨日は、今年3回目の神楽坂のシアターイワトでの寄席でした。メインは志ん輔師匠です。

「紙屑屋」と「お直し」をたっぷり聞かせてもらいました。

「紙屑屋」は、放蕩が過ぎた若旦那が紙屑屋に仕事に行かされて、そこの屑の中からあらゆる物を見つけ出しては、芸を披露するという噺。噺家さんの持っている芸(笛や義太夫など)が発揮できる噺です。

「お直し」は、古今亭のお家芸的な吉原での噺。吉原の大店に勤めている若い衆と花魁が夫婦になって働いていたが、その店をしくじり「けころ」という下流店を商うことになる。しかし、女房が仕事のためとはいえ、客をとる姿にどうにもがまんができなくなった亭主は、女房に自分の所業を詫びる、という古今亭志ん生が得意としていた噺。昨日の志ん輔さんには一種の殺気さえ感じるようないい出来でした。

 終演がかなり遅くなったのですが、なにせ神楽坂という場所。おまけにいい出来の噺を聴いた後ではただでは帰れませんので、その後は美味しいお酒をいただきました。帰宅したのは…まっ、いいか。

 さて、今日の中日は、渋谷で開かれた「渋谷繁昌亭」。ホテルの大宴会場での会ということなので、どうかなあと思っていましたが、かなり面白かったです。

 繁昌亭というのでお気づきかと思いますが、主催は上方落語協会。

笑福亭銀瓶さん「七段目」、桂小春團治さん「くしゃみ講釈」、そして桂春團治さん「祝い熨斗」に東京から柳家喬太郎さん「小言幸兵衛」にトリは、桂三枝さんの「赤とんぼ」でした。一緒に行った友人は、上方落語を聴くのが初めてで、東京の落語とだいぶ違う雰囲気にすこし戸惑っていたみたいですが。私は、単純に笑わせてくれる上方落語のものも好きですね。三枝さんの「赤とんぼ」なんていうのは、涙を流して笑ってしまいました。ああ、すっきりした。先日、大阪に行ったときに前を通っただけだった本場の繁昌亭にぜひ行きたいと、思いました。

 明日は、いよいよ楽日で、新宿で鶴瓶さんの独演会です。



タグ:落語
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寄席 [落語]

 今日は、神楽坂での落語会「いわと寄席」でした。
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狭い空間で間近にお客さんの顔が見えるせいか、前座さんがあがってしまい、ぐずぐずに…熱気も伝わるので、乗れる人はいいけれど、怖いと思ったら緊張をしてしまうのでしょう。 志ん輔師匠の噺は、「唐茄子屋政談」。吉原道楽で勘当を受けた若旦那の徳兵衛が、おじさんに助けられ、唐茄子を売ることになる。初めての天秤棒での商売に戸惑っていた徳兵衛も、親切ないろんな人の好意でどうにかやれるようになったとき、たまたま出会った生活に困っていた親子を今度は、徳兵衛が助けることになる。という人情噺です。志ん輔師匠は、この噺が好きで、夏になると必ずかけるのですが、どこかいつも少しずつ変えて演じています。
 色物で出た独楽芸で三増紋之助師匠がのりに乗って、客席の中を独楽を回しながら歩くなど、大いに盛り上げてくれました。 ああ、楽しかった。
 それにしても神楽坂は人が多くなりました。終演後、路地裏のお蕎麦屋さんで皆で飲んでいたのですが、外に出てみたら列ができて待っている人がいました。これにはちょっとびっくり。蕎麦屋さんと言っても、日本酒を何種類も置いてあるような店ですから、すごく回転は悪い(私たちは、2時間半は飲んでいた)。いくら美味しい店とは言っても、そういう類いの店で行列して待つかなあ。ラーメン屋じゃああるまいし。私だったら、絶対、他に行きます。

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落語会 [落語]

 ここのところ國村さん一直線だったのですが、今日は、前から切符を取っていた落語会。
まあ、いつもの志ん輔さんなのですが、今日は、長年、二人会を続けている扇遊さんとです。
扇遊さんは、「ちりとてちん」と「付き馬」。志ん輔さんは、「柳田格之進」と「紙屑屋」。
「ちりとてちん」は、ほとんど「酢豆腐」ですが、関西には「酢豆腐」という噺はないのでしょうか?
 志ん輔さんの噺二題は、まったく、好対照な噺。「柳田格之進」は、ほんとんど笑わせないで、初っ端から枕なしで入りました。これがすごく良かったのです。この噺を聞くのは、3度目ですが、毎回、工夫をして噺をたのしませてくれます。「紙屑屋」の方はやりたい放題でひたすらにぎやかに。清元、義太夫、新内からかっぽれまで見せてもらいました。
 この写真は、落語会の後に行ったイタリア料理店で飲んだグラッパです。え、なんだかわからない。そう言えば、この間もこんな写真を撮った気がするなあ。
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またまた落語会 [落語]

 今日(正確には昨日)は昼間は暖ったかだったのに、夜には冷え込んだ日でした。
 4月15日の国立に引き続いて、志ん輔師匠の独演会です。場所は、神楽坂。年に4回あるいわと寄席。ここは、アングラ劇団の稽古場で100人規模でやる会です。高座と客席がとても近いので、密に噺がきけますし、今日は、客席の拍手に応えて、仲入り後には「かっぽれ」も踊ってくれました。噺の方は、吉原での五人の全く異なるお客の描写をして、笑わしてくれる「五人廻し」。そして「稽古屋」。女性にもてない八が、どうにかもてたいためにいろんな芸事は習うという噺。どちらもいかにも東京のネタです。
 終演後は、お定まりの様に落語友だちのおじいさまたちと神楽坂で飲んで帰ってきました。


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落語独演会 [落語]

 きょうは、おなじみの隼町の国立演芸場で志ん輔師匠の独演会でした。最前列をとってくれたので、かぶりつき。いつもは、3席してくれるのですが、今年から2席にとりあえずするとのこと。でも、予定していた演目の「七段目」(芝居好きの若旦那と芝居好きの丁稚の噺)は、まだ、勉強が足らないので、といってさわりしかやらず、後は「お若伊之助」(狸が化けて若い娘のところに通って来る噺)と「大工調べ」。「大工調べ」は、志ん朝師匠が得意にしていたネタですので、彼としても意を決して望んだ、いかにも江戸落語の典型のような噺。見せ場は、大工の棟梁政五郎のタンカを切るところ。テンポよく、よどみなくやらなければならないのですが、いいできでした。

 終演後は、いつもは近くの天ぷら屋さんに行くのですが、今日は、落語友だちのおじいさまが探しておいてくれたイタリア料理でワインと締めのグラッパ(イタリアの食後酒で蒸留酒です)で気持ちよく帰ってきました。
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これはそのグラッパの瓶です。あんまりきれいなので撮りました。別に、これを全部飲んだわけではあ
りませんからね。

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