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東へ西へ [落語]

 「東へ西へ」と題して赤坂区民ホールで志ん輔さんと鶴瓶さんの二人会でした。
東へ西へ.jpg
 志ん輔さんの肝いりで毎年この時期に開いています。こちらでは鶴瓶さんとは初めてではないでしょうか。
 演目は、志ん輔さんが「お見立て」と「夕立勘五郎」。鶴瓶さんが「青木先生」と「死神」。鶴瓶さんは、「ディア・ドクター」で男優賞をもらったこともネタにして笑いをとっていました。
 志ん輔さんの「お見立て」はおなじみの演目ですが、ともかくおかしかったのは「夕立勘五郎」。軽い噺で短いものですが、涙がでました。
 鶴瓶さんは、人をひきつけます。「死神」がよかったです。これは圓朝がイタリアの歌劇を翻案したと言われていますが、グリム童話にも「死神の名付け親」という同じような話があるとのこと。どっちにしても、ちょっとシュールです。
 自殺をしようとして失敗したある男に死神がとりついて、あれやこれやと面倒を見てくれる。重病人の枕元に死神がいたらその人は助からないけれど、足下にいたら呪文をとなえて死神を追いやればその病人を助かるという知恵を死神から授かった男は、それで医者になり大もうけをする。しかし、その先の自分の運命は…
 圓生師匠がやはり得意にしていて、今夏にTBSの深夜に再放送をしていたのを観たところでした。この噺は、演者のやり方でどうにでもできるもの。普通は、男の死神を鶴瓶さんは、女の人にして、サゲも工夫していました。鶴瓶さんの女の人が色っぽくて…ちょこちょことおかし味もあり、とてもいいできでした。お互いに歳も近いが、個性は全く違うふたりが刺激あうような充実した楽しい落語会でした。
 
赤プリ.jpg
これは帰りに赤坂見附方面に向かって歩いている途中で撮った赤坂プリンスです。クリスマスももうすぐですね。

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いわと寄席 [落語]

 しつこく、落語です。今日は、年4回のいわと寄席(神楽坂)に志ん輔さんがでる日。ともかく小さいスペース。でもそれだけ、演者が近いので息が伝わってきます。演目は、「鰻の幇間」と「井戸茶碗」。
「井戸の茶碗」特によかったです。

 「井戸の茶碗」
 くず屋の清兵衛さん、裏長屋でお金に困った浪人・千代田卜齋から、屑の他に仏像を200で引き取ってもらいたいと頼まれる。目利きに自信がないと清兵衛は断るが、「昼は素読の指南、夜は売卜をするも、長雨続きで商売ができず、加え病気の薬代として金がいるため、引き取ってもらいたい」と切願される。清兵衛は200文で引き取り、それ以上で売れた場合は、儲けの半分を持ってくると約束する。

 仏像を籠に入れ、街を流し歩いていると、細川屋敷の長屋下を通りかかったところで、若い勤番(高木佐久左衛門)に声をかけられる。「カラカラと音がするから、腹籠りの仏像だ。縁起が良い」と言い、その仏像を300文で買い上げる。

 高木が仏像を一生懸命磨いていると、台座の下の紙が破れ、中から50もの小判が出てくる。中間は運がよいと喜ぶが、高木は「仏像は買ったが、中の50両まで買った覚えはない。仏像を売るくらいであるから暮らし向きも逼迫しておられよう。元の持ち主に返したい。」と言う。清兵衛は、高木から事の真相を聞き、千代田の元へ50両を持っていく。

 千代田は50両を前にして、「仏像を売ってしまったのだから、中から何が出てきても、私のものではない」と受け取らない。清兵衛は、「この50両があれば、娘さんにもっとよい着物を着させることもできる」と言うが、刀に代えても受け取らないと突っ返されてしまう。

 清兵衛は高木へ50両を持って帰るが、こちらでも受け取るわけにはいかないと突っ返され、困り果ててしまう。裏長屋の家主が仲介役に入り、「千代田様へ20両、高木様へ20両、苦労した清兵衛へ10両でどうだろう」と提案する。しかし、千代田はこれを断り受け取らない。「20両の形に何か高木様へ渡したらどうだろうか」という提案を受け、毎日使っていた汚い茶碗を形として、20両を受け取るが…

 笑いもあるが基本的には人情話でした。

 


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第三夜 [落語]

夜顔またまた隼町です。今晩でおしまいです。我ながらよく通ったものだ。ところでここ国立演芸場の隣は最高裁判所。目と鼻先には国会議事堂に民主党本部。警察の装甲車やらテレビ局の車がそこらじゅうにいます。物々しいです。
でもここは別の空間。来る途中で見つけた隼町の夜顔。久しぶりにDVDが観たくなりました。
おっと、もうすぐ開演だ。
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第二夜 [落語]

 今夜(正確には昨夜)も隼町です。「志ん輔三夜」の2日目。最初に弥生町巷談という、釈台を置いての雑談。今日は、小さん師匠がいかに大食いだったかという話。まあ、これは有名なことで、小さんさんと一緒に食事にいって、泣きそうになったとかいろいろ逸話があります。餃子が好きだったというのは、今日、初めて聞いたけど。
 落語の演目は、「佃祭り」と「お見立て」。
 色物にはボンボンブラザースのおふたり。志ん輔さんの特別の会のせいかもしれませんが、ボンボンブラザースさんも客席に降りたりして、いつもにもまして大サービス。鼻にこよりを立てる芸で客席をわかしていました。いつ見ても楽しいです。
 志ん輔さんも昨日よりは落ち着いた感じで、特に「お見立て」はいいできで、可笑しかったです。切れもなかなかでした。
 さすがに飲みはなしです。明日(正確には今日)もあるしね。
 明日の色物は、なんでも切っちゃう、紙切りの正楽師匠。きっと、「イチロー」というお題が出るでしょうね。

祝 イチロー選手、9年連続、200本安打!

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第一夜 [落語]

 昨日(12日)からのイベントもどうにか無事に終了。

志ん輔三夜
今晩からは、志ん輔師匠の三夜連続の独演会。
演目は、志ん輔さんは、「大山参り」と「唐茄子屋政談」。中に古今亭駒次さんの新作「鉄道戦国絵巻」、これは、すいませんが、東京在住のものではないとちとわかりずらいネタでした。
 終演後はお約束のおじいさま方との飲み会に参加です。12日に米朝一門が東京にきていたとか、し枝雀師匠の没後10年とかジェラール・フィリップ没後50年とかいう話で盛り上がりました。
でその場所が…

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落語会 [落語]

 今日は、日本橋亭という小さな小屋での志ん輔師匠の落語独演会でした。客席は100席ほど。2時開演だけど、席取りのことがあるので、1時10分ぐらいに行きました。あら、外に人が並んでいない?そうしたらなんともう開場しているとのこと。天気が悪かったので早めに入れたらしいのだが、しまった!出遅れ?と思っていたら、先に来ていてくれた落語友の方が取っておいてくれました。なんかだんだん混んでくるこの会。
 演目は、黄金餅と三枚起請。どちらも古今亭の伝統的な演目。黄金餅は、自分が食べた餅の中にお金を隠して死んだ坊さんを焼き場に持っていて、そこからお金と取る、というよく聴いていると結構陰惨な話。こういう話を笑わせて聴かせちゃうんですからね…
 
 終演後、いつもの通りに飲み会。もろもろの話の中で、出ました昨日の「鬼平」の話。なにせ、おじいさま方は時代劇が好きですからね。私もだけど。
 おじいさんA「ところで文五郎を演ってたのは誰だ?」
 私「國村隼さん」
 おじいさんB「良かったけど、最初、大滝の五郎蔵かと思ちゃった」
 私「??」
 おじいさんC「見たことがあるよなあ、あの役者」
 私「芋たこなんきんのかもかのおっちゃんです」
 おじいさんA「ああ、そうか、そうか、全然雰囲気が違うからなあ、良かったよ」
 私「ありがとうございます!」
 おじいさんB「で、名前なんだっけ?」

 似たような会話が以前もあったような…いいですよ、インプットされるまで何回でもやりますから(笑)
 
 

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放送コード [落語]

 きょうは、志ん輔師匠と仲良しの扇遊師匠の二人会でした。もちろん、例の落語友達のおじいさんたちと一緒です。志ん輔さんは、七段目と子別れ、扇遊さんは、心眼と紙入れでした。
 扇遊さんの心眼がよかったです。
この噺は、按摩さんが主人公なので、テレビでは放映できないのです。きっと、座頭市もCSじゃないと放映できないのと同じ。心眼は、先代の文楽師匠のネタ。寄席の高座でもかける方は少ないです。
 いろいろな方がいらっしゃるのわかりますが、あまりにも制約をつけると本当の意味がわからなくなるんじゃないかなあ。
 志ん輔さんは、子別れで泣かせるんです。最近、涙腺が弱いもので。
この二人、あまりにも芸風が違うのでかえって気が合うのでしょう。 


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いわと寄席 [落語]

 雨の中、神楽坂のシアターイワトで開かれた「いわと寄席」に行ってきました。古今亭志ん輔師匠の独演会です。しかし、この師匠の会は最近、雨が多い。さすがにご自分でも気がつかれているようで、マクラでふっていました。師匠の志ん朝師匠が雨男だったんですって。独演会で台風がきたこともあったとか。さりげなく、そんなとこまで似てきましたと言って,客席から拍手をもらってました。
 演目は、「強情灸」「抜け雀」と「小言幸兵衛」。この「小言幸兵衛」がケッサクでした。何かと一言、小言を言わないと気が済まない、大家の幸兵衛さん。空き家を借りにきた人を相手に小言を言っているうちに、妄想が広がって、心中話にまで発展していってしまうという噺です。涙流しながら笑ってしましました。
 この劇場は、劇団黒テントの本拠で、年に4回ほど3年ぐらい前から寄席をやっています。志ん輔師匠や柳家市馬さん、桂吉坊さんが常連です。小劇場ですから、150人も入ればいっぱいになってしまうのですが、演者と客席がとても近いので落語を聴くにはとてもいい空間です。夕食抜きで行ったので、おまんじゅうを売っていてくれたのもありがたかった。
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古今亭志ん朝 [落語]

 私が落語に初めて接したのは、三遊亭圓生の晩年でした。演目は、「百年目」と「死神」。まるでお芝居を見ているかのように、話だけで情景を描く、落語ってすごいなあ、と思ったものです。その後は、なんと言っても志ん朝でした。すっきりして、上品な高座に惚れ、池袋演芸場でトリをとったときは、通いつめました。これから、まだまだ、10年、20年は楽しませてもらえる、と思った矢先に志ん朝は旅立ってしまった。亡くなったニュースを聞いた時の呆然とした思いは忘れられません。今日の夕刊に志ん朝のDVD集の広告が出ていました。値段が高い!この人は、生前にはまったくビデオ化をさせませんでした。そりゃ、落語は生で聴くのが一番。でも死んじゃったから、もう、決して見ることはできない。今、すごく迷っている、買うかどうかで。
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